火災保険の補償【落雷】
落雷による被害はあまりないと思われがちですが、実は身近に起こる事故です。「落雷によって屋根に穴が開いた」「急激な電圧の変化による家電製品の破損」「落雷からの飛び火による火災」など、さまざまな被害があります。
また、現代はパソコンが広く復旧しているため、落雷によってデータが飛んでしまったケースもあり、落雷による被害で苦しんでいる人は意外と多いようです。
落雷被害の保険費用
落雷による被害は、通常の火災保険であれば補償範囲に含まれている場合がほとんど。ここで1つ見積もりシミュレーションをご紹介します。条件は以下の通りです。
- 所在地/東京都
- 建物構造/M構造
- 保険金額/1,000万円
- 補償範囲/火災、落雷、破裂、爆発
- 契約期間/10年
ここから導き出される月々の保険料の目安は9,000~32,800円になります。
落雷被害の補償範囲
落雷による被害の場合は、「物の損害」という扱いになります。修理代金で修理できない場合は新価による補償。
火災保険にも何種類かありますが、基本的には落雷による被害も補償に含まれています。ただし、落雷による補償は「建物」と「家財」で取り扱いが異なるので確認が必要です。例えば、住宅物件の火災保険に加入する際、建物の火災保険にしか加入していなければ、テレビやパソコンなどの電化製品の家財に被害があっても保険金は支払われません。加入前にプラン内容をしっかりとチェックしましょう。
建物 | 家財 | |
---|---|---|
落雷被害 | 落雷によるアンテナの破損 落雷の衝撃で屋根に穴があいてしまったケース エアコンやインターホンなどの電気設備の破損 |
パソコンの故障 ゲーム機の映像が映らなくなった場合 電話機が使えなくなった場合 |
建物による被害は外壁・屋根・窓・アンテナ・建物付属の電気設備が対象になります。電気設備の破損は補償範囲の線引きが難しいため、専門家の判断を仰ぐようにしましょう。
家財における被害は雷が直撃しなくてもコンセントを伝って電化製品に被害が及ぶことがあります。家電製品の修理は負担が大きくなるため、家財保険にも加入しておく、もしくは使用中以外はコンセントを抜くなどの対策を立てるのがベスト。
特に、パソコンの場合は、データ復旧の補償はありません。万が一に備えてバックアップなどを取っておくほうが安全です。事業用のパソコンであれば専用の保険があります。データ消失による修復・再作成費用まで補償してもらえますよ。
落雷被害の保険金
落雷による保険金の算出方法は、「損害額-自己負担額」になります。自分で負担する割合は保険会社やプラン内容によって異なるので、事前に確認しておきましょう。参考までに保険金がおりた事例を紹介します。
- 落雷の影響でノートパソコンが2台故障してしまった場合の事例/保険金総額331,500円
- 落雷による過電流で故障した場合の事例/24,050円
家電製品は単なる故障だと思っていたものが、あとになって落雷の影響だったことに気付かされるケースがあります。雷が発生したときに電化製品が故障した場合は、原因を確認するようにしましょう。
落雷被害の必要書類について
落雷による被害で火災保険金を請求する場合は、「事故発生の連絡→書類の提出→保険金の受取」のように、通常の流れと変わりません。主に提出が必要となる書類は以下3つ。
- 保険請求書 ※保険会社所定のもの
- 修理見積書、修理できない場合は修理不能見積書
- 損害物写真
落雷の場合、罹災(りさい)を証明するのが難しいため、別の形で確認することもあるようです。